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あらすじ

伊勢の貧農に生まれた七兵衛(後の河村瑞賢)は江戸に出て、
苦労の末に材木屋を営むようになり、明暦3(1657)年、
明暦の大火の折に材木を買い占めて莫大な利益を得る。
やがて幕府老中の知遇をえて幕府の公共事業に関わっていく。
日本列島の東廻航路・西廻航路の整備や
全国各地で治水・灌漑・鉱山採掘などの事業を手がけ、
その知恵と胆力で次々と難題を解決していく。
新井白石をして、「天下に並ぶ者がない富商」と賞賛された
男の波瀾万丈の一代記。
2018年は河村瑞賢生誕400年。
ビジネスパーソン必読の長編時代小説。

作者より

河村瑞賢という人物をご存じですか。

江戸時代初期、
荷車引き(車力)から身を起こして材木商となり、
明暦三年(1657)に起こった「明暦の大火」で、
木曾の山林を買い占めて財を成し、
その後、江戸や大坂の都市インフラ構築事業にかかわり、
江戸時代の繁栄の土台を築いた人物です。


「何だ、江戸時代の豪商の一人か」と、お思いかもしれませんが、
瑞賢は少し違います。
一代で財を築いた豪商の多くが吉原や柳橋で遊興にふけったのとは対照的に、
材木商として成功した後の瑞賢は、公益事業に邁進します。

明暦の大火後の江戸再建に手腕を発揮し、
多くの人夫を使った新川の開削工事を成功させた瑞賢は、
その実績を幕府に買われ、
東廻り・西廻りの海運航路を整備し、
また淀川の治水工事に携わり、
商都大坂の基盤を整えます。

つまり瑞賢は、
海運航路の整備、築港、治水工事、新田開発、
鉱山開発といった公益事業に携わり、
江戸時代の基盤を造り上げていくわけです。

しかも、その活躍は全国規模であり、
江戸という地域にとどまらず、
江戸という時代を造ったと言っても過言ではないでしょう。

言うなれば瑞賢は、
都市および地域開発事業のプロジェクト・リーダーとして、
今日まで続く日本経済繁栄の基礎を築いた人物なのです。

しかもそれは、彼一個の利益に帰するものではなく、上
は幕府や大名から、下は中小商人や農民に至るまで、
皆に実益のある事業を行ったところが画期的です。 

むろん、多くの人を使う事業を成功させるには、
卓越したリーダーシップが必要です。
瑞賢に「世のため人のため」という思いがあったからこそ、
どのような困難な事業でも、
人はついてきたのでしょう。

自分一個のことではなく、
全体のことを考える。
いつの時代もリーダーシップの根幹は、
そこにあります。


本書をすべてのビジネスマンに捧げます。

書籍データ

文庫: 544ページ
出版社: 朝日新聞出版 (2018/10/5)
言語: 日本語
ISBN-10: 402264902X
ISBN-13: 978-4022649027
発売日: 2018/10/5

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